第135回売上創造塾セミナー風景第135回 売上創造塾「中小企業の脱下請けの策」

【主な内容】
・販売網を選ぼう
・協力会社を集めよう
・リクエスト・質問コーナー

【講師】経営コンサルタント カカトコリ

【日程】2019.08.03(土)


売上創造塾 第135回 中小企業の脱下請け策
カカトコリ
吉備路コンサルタントオフィス合同会社
2019-08-31


下請けの立場はなぜ弱いのか

実話をもとにした物語りです。
「やっと、大手のあのメーカーと取引できるようになったぞ」
3代目社長のK君は父親でもある先代社長の喜びの顔を忘れることができない。
父親がそれまで勤めていたそのメーカーを退職し、創業したのはK君が中学生になったばかりのころ。
社長と言えば、収入も多くなり少しはリッチな生活ができるかもしれない、という期待が裏切られるのに半年もかからなかった。
メーカーで生産ラインの課長をしていたから独立しても仕事に困ることはないだろうという、先代の目論見はまったくの見当違い。
自宅兼事務所の電話のならない日々が続き、3つ通っていた塾も最後のひとつになり、学校の給食費も遅れることが増えてきた。
みじめな日々を過ごしながら、K君も「こんなはずじゃなかった」と父親に恨みすら感じるようになっていた。
そんなK君一家に歓喜の一報が入ったのは、クリスマスを二週間後にひかえた師走の深夜。
父親が勤めていたメーカーのOB会になけなしのお金を工面して参加した父親からの電話だった。
「先輩の会社が『少しなら仕事を回してやっても良いぞ』と言ってくれている」という突然の電話。
何人かの先輩から少しづつ仕事を回してもらいながら、なんとか世間並みの生活もできるようになり、長男だからと、なんとか地元の私立大学にも通わせてもらえることになった数年後、次の事件が起きた。
「すこしは他人のメシも食ってこい」
という父親の意見に従い、同業の中堅企業に勤めながら、素敵な彼女もでき将来が虹色に見えていた頃のこと。
最初にその事件を聴いた時には、「しょせん、海外の出来事、関係ないや」と思っていた。
まさか、リーマンショックの余波が父の経営する零細工場にも影響するとは・・・
定期的に参加するようになった、OB会の他の仲間に仕事を回してもらうようにお願いして回っても見た。
「なんとかしたいけど、うちも火の車」
そんなつれない返事ばかり。
最後の手段とばかりに、かつての人脈をたどってメーカーにも出向いてみた。
昔の上司は面会してみると、取締役常務に昇進していた。
「なんとかなるかも?」という淡い期待は5分後には露と消えた。
常務いわく、「孫請けや下請けの心配どころか、自分の首も危ない」という取り付く島もない対応。
めったなことでは愚痴らないK君も、ついつい、彼女にも弱音を吐いてしまった。
「今まで育てて下さったお父様にご恩返しをするチャンスじゃないの」
優しい彼女の一言に背中を押され、父の会社の仕事を手伝うために、彼女と一緒に帰省したK君。
本当は、父親にしてみれば、不景気なところに食い扶持がふたりも増えるんだけど、世の中の中小企業が後継者不足で悩んでいるときに拒否する選択肢は思いつかなかった。
50才を過ぎてのなれない営業活動のきついこと。
受注があるならまだしも、リーマンショックの後遺症は想像をはるかに超えていた。
K君も銀行などに紹介された展示会などに出展して頑張っては見るけど、経費がかさむばかり。
そんな苦しい状況が続く中、ついに先代が倒れてしまった。
なんとか、一命はとりとめたものの、病気の後遺症で仕事ができない状態に。
急遽、二代目に就任したK君は大きな進路変更を決意した。
それは、脱下請けという会社の存続をかけた大きな決断。
「このままでは、元請けのメーカーさんや、発注元の下請けさんに生殺与奪の権利を握られたままだ。
 安定したサラリーマンと言う身分を投げ捨てて経営者と言う生き方を選んだ意味がない。
 自分を信じてついてきてくれた嫁さんにも申し訳ない」
そんなK君にアドバイスしたのは次の3つ

脱下請け策の3つの注意点

1.直販を始めても価格破壊はしないこと
2.エンドユーザーに直接販売できる独自の販路開拓をすること
3.戦略上、仕入先や協力業者も新たに探すこと
具体的には・・・・
8月3日のセミナーは『中小企業の脱下請け策』と題して、脱下請けの作戦を事例と共にお伝えします。

事例

直販率5パーセントのメーカーさんが取り組んだ問屋を敵にしない直販ルート開拓方法とは
直販ルート開拓を開拓し業界平均の5倍の粗利率を目指した根拠
2年で8倍の売上を創った方法
業界団体の圧力に負けない、原材料の確保方法
下請けから元請けに変身した専門工事業さん
直販に切り替え倒産した事例
今回は、成功事例だけでなく学びの多い失敗事例も紹介します。
なぜなら、成功には偶然の要素がありますが、失敗には必然しかないから

こんな方にお薦めします

  • 販路開拓を頑張っている中小企業の経営者さん
  • 下請けと言う弱い立場をなんとかしたい方
  • 独立、起業を目指している方
  • 特に、下請けいじめにあっている中小零細企業の経営者さん


売上創造塾 第135回 中小企業の脱下請け策
カカトコリ
吉備路コンサルタントオフィス合同会社
2019-08-31